AOIプロジェクトは、先端技術を農業分野に応用し、静岡から「世界の人々の健康寿命の延伸と幸せの増深」に貢献することを目的とした県のプロジェクトだ。中核的支援機関のAOI機構を中心に、産学官が連携して農業のデジタル化、データ重視の生産方法の導入、新品種開発を支えるスマート育種システムの開発などを行っている。2022年には農作業の場所と時間を自動で記録できるスマートフォンアプリ「AOI Trace」の販売を開始した。
2017年に先端農業研究の開発拠点「AOI-PARC」を沼津市に開設。理化学研究所、慶応義塾大学SFC、県農業技術研究所(農技研)などの研究機関が入居している。また、農家や農業に関心のある県内外企業、団体が集う会員制プラットフォーム「AOIフォーラム」は、会員数が320を超えた(22年12月現在)。
AOIフォーラムの役割は大きく二つ。一つ目は会員間の交流連携を促進して、農業と関連分野のビジネス展開を促進すること、二つ目はAOI-PARCの成果をいち早く会員にフィードバックしてビジネス化することだ。今回は、同フォーラムから生まれた成果を2例紹介する。
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