大坪 ファルマバレープロジェクトが始動して20年がたった県東部について伺います。
川勝 2002年に静岡がんセンターが開設し、20年が経ちました。この間、富士山麓の県東部は世界に選ばれる地域に成長しました。富士山が世界文化遺産になり、東京2020オリンピック・パラリンピックの会場になり、静岡がんセンターの山口建総長や、ファルマバレーセンターの大坪檀理事長の強いリーダーシップのもとで、ひとづくり、ものづくり、まちづくり、世界展開の4つの戦略が順調に進んだからです。本県の医療機器生産金額は13年連続日本一、医薬品を含めると1兆円を超えます(※1)。医薬品・医療機器は日本全体で毎年3兆円を超える輸入超過であり、国産化は日本の目標です。東部地域はその目標の先頭を走っています。 加えて、隣の山梨県の長崎幸太郎知事とがんセンターの山口総長が高校の先輩後輩の縁で、精密機器が得意な山梨県の「メディカル・デバイス・コリドー推進計画」と本県のファルマバレープロジェクトが一体として「ふじのくに先端医療総合特区」に指定され、県境をまたぐ医療健康産業の推進体制ができており「環富士山の一体化」は一層深まるでしょう。
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