大石 現在取り組んでいるスポーツを活用した地域活性化についてお話しください。
小長井 2022年4月より、本市は第6次総合計画と併せて第3次富士市スポーツ推進計画を進めています。その取り組みの一つに富士市総合体育館の建設があります。単に体育館としてだけでなく、観光交流拠点としての役割をどのように果たすかが大きなテーマです。 また、本市はスポーツイベントも積極的に誘致しています。海外との交流も盛んで、スイスの水泳チームやラトビアのチームを受け入れてきました。19年、スイスは世界水泳選手権の事前合宿を静岡県富士水泳場で行いました。今年も同様に事前合宿を行いますので、引き続き連携しながら交流を深めていきます。
庄司 御殿場市に「御殿場MTB&RUNパークFUTAGO」をつくりました。市が整備した道にマウンテンバイクコースを設けた施設です。水や木育を大切にしたい、そして自転車のレガシーを残したいという市の思いをくみ、土地・山一帯を大きくリノベーションしました。 また、台湾の自転車メーカー「メリダ」と組み、道の駅「伊豆のへそ」に自転車の交流展示場を設けました。200台に上る新しい自転車の展示のほかレンタルバイクが設置されており、自転車の情報発信拠点になることを目指しています。 これらの取り組みは基本的に私たちが広げていくというよりは、自治体など周りから相談を受けてどんなことができるか一緒に考えています。まだ途上段階ですが、周囲と一緒に話し合いながら進めていきます。
ファヴァロ イタリアはかつて、日本を超えるほどの車社会でした。1970年代に、車による公害問題が生まれ、車の数を制御して街を住民たちに戻そうという大きな活動が起こりました。85年、街の中心部に車は入ってはいけないという法律が作られました。今は緩和されましたが、今も当時の名残で車が入りにくい石畳が敷かれています。そのような時代背景から、ヨーロッパは市民の足として自転車が普及しています。 イタリアは競技レースも多く、「エロイカ」というイタリア発祥のヴィンテージ自転車イベントも開催されています。人口が少ない街で開催されますが、多くの観光客が集まり地域の経済活性化に貢献しています。
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