中山 まずはご自身の活動についてお話ください。
青山 沼津市における取り組みや現在抱える課題についてお話しください。
ョ重 鉄道開通以前の沼津市は、港を拠点とした海上交通と、沼津城外堀周辺を通る旧東海道が結節する狩野川右岸の下流域から発達していきました。明治22年に沼津停車場がつくられ、鉄道等の陸上交通と海上交通がさらに発達したことで、駅南側の市街地に商業や産業が集積しました。一方、駅北側は自動車交通の発達とともに幹線道路が誕生し、急激に市街地が広がりました。このような都市形成によって鉄道が市街地を分断する形となり、南北一体でのまちづくりが不可能になっています。 そこで市は課題解決に向けて、鉄道高架事業を核とする沼津駅周辺総合整備事業を推進しています。今年の3月には、新貨物ターミナルの工事着工を皮切りに、事業が本格的に進んでいます。
小松 食の背景にある物語を伝えたいと考えるようになり、生産者を回ったのち、沼津あげつち商店街で青果店「REFS」を起業しました。あわせて一般社団法人lanescapeを立ち上げ、河川敷整備をはじめとした沼津市のまちづくりに携わっています。公共と民間のはざまの空間には様々な可能性があると考え、沼津中央公園などの公共空間を活用したイベントの開催や、商店街の空きスペースを活用したリノベーションも行ってきました。
中島 まず人々が中心市街地に「住む」ことが求められています。また時間を過ごしたいと思える場所があることも大切です。時間を過ごせる場所で新しい体験や人と出会い、そのついでに買い物をしたり食事をしたりすることで、人々が集まってくる。結果として、そこにふさわしい商業が生まれるのが大きな流れです。 市街地の魅力は「物語」があること。その土地の歴史があり、様々な人がいて、市民一人ひとりが物語の一部になれます。そこでの物語が広く発信されれば、さらに特別な場所になっていくでしょう。
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