裾野市は、高い標高を利用して、陸上競技、特に長距離の合宿を積極的に誘致している。最大の特徴は“準高地”トレーニングができること。一般的に高地トレーニングは標高2000b以上を指すが、海外遠征などでは期間と費用がかかる。その点、同市には水ヶ塚公園遊歩道・クロスカントリーコース(標高約1450b)をはじめ、1000bを超える練習環境がある。同市産業観光スポーツ課の大友潤一係長は「移動に時間を取らず、高地ほど体に大きな負担を掛けず低酸素環境で練習ができる。個人差はあるが、日常の練習の延長でトレーニングできるのが魅力」と語る。 こうした資源を地域経済の活性化につなげようと2018年3月に同市は「裾野市スポーツツーリズム推進協議会」を立ち上げた。同協議会の鈴木啓久会長は「ファルマバレープロジェクトの始動を機に、裾野市のウエルネス産業振興を考えた。スポーツはウエルネス産業の一つであり、将来的にスポーツコミッションを作りたいという話をした」と経緯を語る。
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