― 今日は熱海、伊東、伊豆、伊豆の国の4市長にお集まりいただき、これからの伊豆の広域連携の在り方を語っていただきます。まずは基幹産業である観光についてお願いします。
菊地 伊豆の観光戦略を考える際に、他の観光地と比較して考えると分かりやすいと思います。例えば箱根。人口1万人にもかかわらず年間宿泊者は400万人を数えますが、人口減少が進み、明治時代に欧米人が作りあげた非日常の観光地に近づいています。また、軽井沢は高級ブティックやレストランが並び、まさに東京23区の避暑地バージョンです。
ところが、伊豆は集落や田畑など、人々の生活と観光が共生しています。そのため食材に関しては、畑の作物から、海・山の幸、お酒まで全てがそろいます。こうした地元の豊かな食材を前面に押し出し「ガストロノミーツーリズム(食文化を楽しむ旅行)」を推進することが、他の観光地との差別化の鍵。「伊豆はひとつ」で戦っていくことが我々のポテンシャルを最大限引き出す方法だと思います。
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