サンフロント21懇話会は1月23日、沼津市上土町の沼津東急ホテルで運営委員会(羽野久雄委員長)の全体会を開き、平成15年度の活動目標について協議した。
(1)富士山麓ファルマバレー構想への支援と研究
(2) 広域行政の推進(70万政令指定都市の実現)
(3) 伊豆地域の観光の振興
(4) 富士・岳南地域の振興策への取り組み---の4点を大筋で了承した。 ファルマバレー構想については、シンクタンクTESSの西島昭男委員長が昨年12月、懇話会が石川嘉延県知事に出した提言書の内容を報告。構想推進センター(PVC)の早期稼働やセンターを核にした三島駅北口の一体的な開発、静岡がんセンターの資産を活用する官民連携プロジェクトの推進、産業クラスター形成の仕組みづくりを柱とする東部地区の活性化推進策について、現段階の動きを説明した。
このうち官民の連携については「ただファルマと言うだけでは不十分で、構想に地場産業がどうやって絡んでいけるかということが目に見えないと話が進まない」と、地元企業の多くが構想に対して明確なイメージを描けていない現状が指摘された。さらに「ファルマバレー構想には当然観光も含まれる。伊豆全体をどのように取り込むかという姿も大切」「がんセンターに患者を取られ、優秀なスタッフも流れ、地元の病院は困っている。がんセンターを核として地元を潤わせる、という考えの徹底が必要」など、個々の事業者にとって取り付きやすく、希望の持てるビジョンの早期提示を求める意見も相次いだ。事務局からは、これらの点についてTESSで既に調査・研究を進めているとの説明があり、「この提言はあくまで第一弾。検討結果を運営委員会に諮った上で、第二、第三の提言にまとめていきたい」との方針が示された。
富士・岳南地域の振興に関しては積極的な取り組みを求める声が上がり、富士・富士宮地区の委員からは同地区の懇話会会員の増強を図り、有力地元企業や出先がある大手の企業からも意見を吸い上げる態勢を整えるよう、事務局に要望が出された。また提言の在り方をめぐり、「やる話だけではなく、これは時代が終わっているからやめてくれという話も出していくべきだ」という声も出た。
15年度活動方針案は3月26日に開かれる幹事・運営委員と県東部選出県議団・市町村長連絡会議との合同会議でも説明、5月の総会で正式決定する。
運営委員会全体会終了後、幹事・運営委員らによる新年合同懇親会が開かれた。
【出席者は次の通り】<敬称略> 萩原聰治(下田商工会議所会頭・特別参加)、羽野久雄(羽野水産代表取締役社長)、西島昭男(シード代表取締役社長)、池田誠(池田病院院長)大川敦士(大富運輸・代理出席)、小野徹(小野建設代表取締役)、片山劼(伊豆総合産業代表取締役社長)、齊藤洋(沼津三菱自動車販売代表取締役社長)、諏訪部照久(スワベ商会代表取締役社長)、土屋紀雄(土屋建設代表取締役)、長谷川浩之(エッチ・ケー・エス代表取締役)、一杉真城(ヒトスギ塾会長)、松井大英(了仙寺代表役員)、大井信昭(県熱海県行政センター所長)、大澤由紀子(県富士県行政センター所長)、後藤和英(県東部県行政センター所長)、府川博明(県伊豆県行政センター所長)
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