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■平成21年度総会 サンフロント21懇話会 平成21年度事業案 |
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共通総合テーマ
「富士山静岡空港の利活用と差別化戦略」 |
平成20年度は「富士山静岡空港開港による地域振興」を共通総合テーマに掲げ、地区ごとの分科会を通して議論を深めた。いよいよ21年度は空港開港の年。県東部地域に存在する豊富な観光資源をバックにその魅力をいかに発揮していくかが問われる。これまでにインバウンドの対応、二次アクセスの整備、着地型商品の開発など多くの提言や提案を得た。次は空港そのものの利活用の推進が大きなテーマとなる。県民だれからも好かれる空港、使い勝手のよい空港とは。地方空港の存在意義がまさに問われる時が間もなく到来する。他の空港との差別化をどう図っていくのか。冠に富士山をつけたことが将来どのような国際化につながっていくのか。
サンフロント21懇話会では平成21年度を迎えるにあたり年間の活動方針として今回も共通総合テーマを掲げることによって県東部地区の方向性を確かなものにしていく。そのテーマを「富士山静岡空港の利活用と差別化戦略」とした。各地区別テーマはこの共通テーマに沿った落とし込みをし、具体的かつ提言となるものにしていく。 |
道州制が現実味を帯びているなか、いまこそ地域同士が結束し、体力を蓄えていく必要がある。地域同士が横断的に抱えている問題点を補完し合い生活者に安心、安全を与えることこそが広域行政のあるべき姿ではないか。なかでも東部地域の主要都市である沼津市と三島市が軸になり、近隣市町とも十分、協議し、相互理解を得ながら、しかもスピード感をもって県中部、西部に続く政令市を早期実現させることが今、求められている。懇話会としてできる限りの支援を行う。また、伊豆地区の抱える問題点をさらに研究する。過疎化、財政難などの難題を抱えながら、伊豆のもつ歴史有る財産は守り抜かなければならない。「伊豆はひとつ」と言われて久しいが伊豆半島を大きな塊としてブランド化していくことが伊豆観光の生き残る道ではないだろうか。大いに議論を深め、伊豆復権の道筋をつくっていきたい。 |
静岡県が進めるファルマバレー(富士山麓先端健康産業集積)プロジェクトは、平成14年に県立静岡がんセンターが開設され、翌年にはファルマバレーセンター(PVC)が設置された。そして、平成17年にはがんセンター研究所が開設、県内外の大学、医療機関、民間企業、研究所等による共同研究を推進している。県東部地域を中心に、恵まれた交通インフラや自然環境、健康関連産業の集積を背景に、世界レベルの高度医療・技術開発を目指して先端的な研究開発を促進し、医療からウェルネス産業にいたる先端健康産業の振興と集積を図るプロジェクトであり、平成19年に策定したファルマバレープロジェクト第2次戦略計画(平成19年度〜22年度)では健康基盤づくり・健康ものづくり・健康まちづくり・ひとづくり・世界に向けての5つの戦略を掲げた。懇話会として、引き続きこのプロジェクトを支援していく。 |
県と沼津市が所有するJR沼津駅北口の土地の施設整備が具体化し始めた。県東部の広域的な交流機能を高めるため、中核的施設として大型のコンベンション施設と、新たな展示イベント施設を導入し、補完施設として市民交流施設や行政サービス施設、駐車場などを整備し、民間活力を導入したホテルやマンション、オフィスなどを誘致する方向だ。サンフロント21懇話会としてもこの動きに敏感に反応し、昨年3月には県に対し推進に向けた提言を行った。箱物行政ではなく、「装置の充実と機能の多様化」が最も重要であり、周辺市町に及ぼす効果は計り知れない。今年度はさらにビューローの機能強化と、具体的な戦略を練って実現に向けた支援と提言を行う。この多面的機能を国内外にどう売り込んでいくべきかを真剣に考えていく。 |
「伊豆はひとつ」の精神を持った上でさらに広域的視点で観光を考える時代が来た。それが富士、箱根、伊豆を束ねた広域観光戦略である。それに拍車を掛ける大きな動きが「富士山静岡空港」の開港だ。海外からの外国人旅行者(インバウンド)と国内の北海道、九州、沖縄などの遠隔地からの旅行者が静岡空港に降り立つ。いかに東に足を向けさせ富士、箱根、伊豆の観光にまで持っていけるかが最大の課題ではなかろうか。2次アクセスの整備や着地型商品の開発などが急務となっている。国内外の有力観光地、テーマパークなどとの地域間、施設間の競争は激化する一方で、これから確固とした観光戦略を打ち出していかなければならない。さらに議論を詰めていく必要がある。懇話会は、前年度に引き続き、新しい伊豆のにぎわいを取り戻すための方策を考えていく。 |
日本の象徴であり、世界文化遺産の正式登録をめざす富士山において自然環境と人にやさしい自転車を使った「Mt.FUJIエコサイクリング」(後援:静岡新聞社・静岡放送)を支援し、富士の恵みを今一度噛みしめ、自然環境と人との関わり方を考えるきっかけづくりとしたい。また、自転車を通じて富士山麓への新たな観光誘致の方策として地域振興に寄与できると確信する。1周約117キロものロングライドサイクリングは静岡、山梨両県をまたぐ壮大なスケール感があり、サイクリング愛好家たちの達成感も大いに期待できる。サンフロント21懇話会として今後、日本自転車振興会に対する毎年の予算化と日本サイクリング協会などへの提言をし、この事業をバックアップしていきたい。 |
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