日本のこれからのアイデンティティーをどう見るかということですが、私はもうポスト東京時代に入ったという認識を持っています。
この間、富士山静岡空港が出来て陸、海、空一体になったので、本県における国交省をつくろうということで、国交省の谷口事務次官に会いにいきました。彼は沼津に対する愛着があるわけです。所長もされていますから。伊豆縦貫自動車道を立ち上げたのも彼です。ですから「あなた来ないか」と言いに行ったんですが、びっくりされたようです。もちろん来るとは思っていませんが、彼級の人が欲しいと思っていました。谷口次官はエースを送りこんでくれました。その方が交通基盤部長の森山という方です。
富士山静岡空港が出来て、完全ではありませんが、われわれは陸、海、空のネットワークを持ったということです。空の玄関口、それから新東名も2、3年で御殿場から引佐まで供用開始です。このあと西からいきますと三遠南信の縦貫道、清水から上越まで縦貫する中部横断自動車道、伊豆縦貫道という縦の線があるわけです。
陸海空をどう一体化するか。インフラ整備というのが一番重要だと思っておりますが、東海道は古代からずっとあり、「ふじのくに」は日本のど真ん中性を獲得しております。そしてポスト東京時代の日本列島のど真ん中だということを自覚的に唱えようと思います。対外的に認められるかどうかが実はポイントです。その陸海空というものをもってこの地域を「ふじのくに」としてやっていこうと思っています。
ですから静岡県東京事務所は東京政府に対する県の大使館ではないかということで、「ふじのくに大使館」とし、その臨時代理大使に現在、上海万博の日本産業館の館長、秋岡栄子さんを任命しました。
この間、中国浙江省に行きました。浙江省では「熱烈歓迎静岡県富士の国家3776訪中団」と来たわけです。彼らは漢字で書かざるを得ません。われわれはひらがなで「ふじのくに」と書きます。5200万人の浙江省のトップ、省長の趙洪祝書記は「ふじのくに」を国家と書いてくれました。ネーションの国です。「あ、これで認められた」と。
「ふじのくに」は、西は浜松から東は沼津、熱海まであるということです。「ふじのくに」というのは日本の事でもあるわけです。例えば日本のことを東京政府、あるいは中国のことを北京政府といいます。ここは「ふじのくに」の都にすると。それを表記するときにはひらがなで「ふじのくに」と書く。それは国家と書かれても構わない。ここは中心性として日本の新しい時代を担うということです。
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